1年くらい前から気になっていた作品が、新井祥氏の『性別が、ない!』です。先日既刊をイッキ読みしました。
内容は実録ものの4コマで、
--- 性別（主にセクシャルマイノリティーを扱う内容）について「美少年アシスタント」である宇佐木巧（新井祥の元生徒。現在、住み込みで漫画家修行中）と考察する内容がメインで、たまに旅行記、ペット観察ネタ、名古屋ローカルネタなども描く。また、読者から寄せられる「性」に関する相談についても作中で回答している。 ---
とwikipediaに書いてあるとおりなんですが、なるほど面白いです。普通の生活を送っていたら一生関わることがないかもしれないセクシャルマイノリティの実態や彼らの心情、おバカなエピソードなどが面白おかしく描いてあります。
ただし2巻あたりまでは作者の若い時期の乱行の数々が描かれていたりしますので、読み手を選ぶかもしれません。
これを読むうちに新井祥氏の人物像に興味が出てきたので、
『あのころ俺は女子高生』も読んでみました。
これには作者の幼少時代から青年期までの興味深いエピソードが綴られています。ちょっとシリアスないい話もあります。
さらりと笑い話として描かれているエピソードもありますが、「重い話は描きたくない」「ネタとして消化できたら描くかも」というよなことを作中で言っているように、相当辛い思いや苦しい決断も多くあったのではと思わされます。
これはエッセイですが、『カムアウト』も古本で買って読みました。
2001年頃からの体の変化や男性ホルモン注射から縮胸手術に至るまでの経緯などが詳しく描いてあります。
あと、風俗嬢と漫画家掛け持ち時代のマンガ作品『スーパーヘルス天国』も古本で買いました。プレミア付いてましたが。
後の作中で描いてあるとおり、支離滅裂っぽくて何が面白いのか分からない話があったり、絵柄がまちまちだったりします。精神状態が不安定というか人格がふらついているというか、そういう状態が作品に現れているという感じを受けました。
あ、この本には作者のカラー写真も入っています。(ヌードもあり)
なにやらこんなドラマも始まるようです。
連続ドラマ「IS[アイエス]～男でも女でもない性～（仮題）」：テレビ東京
ISであることを本人を含め誰も気づかないことも少なく無いようで、一説にはそういう人も含めたら2000人に1人いるとも言われます。そんなに稀なことではありません。家族や親戚にISの子供が生まれてくるかもしれません。少し時間を割いてISについての知識を持っておいても損はないと思います。